みなさんは、どのくらいの頻度でランニングシューズを買い換えていますか?
ランニングシューズは走り続けていると、底が擦り減り、ソールのゴム部分が劣化することで少しずつクッション性や反発力が損なわれていきます。
使用頻度や保存方法により前後しますが、一般的にその寿命は500km〜800kmほど。
つまり実業団の選手であれば一ヶ月、週1回の健康維持の運動を行う人でも一年ほどで買い替えのタイミングがやってきます。
実は全く使用しないランニングシューズでも、購入から3〜4年程度が経年劣化による寿命の目安とされており“消耗品”としての側面がかなり強いのです。
そして世界では、毎年200億足を超えるシューズが生産されていますが、9割以上がリサイクルされることなく廃棄されると言われています。
実はランニングシューズは部位によってゴムやポリエステル、布など、部位によって素材が異なる為、リサイクルが難しい製品なんです。
そんなランニングシューズですが、100%リサイクルできる物があることをご存知でしょうか?
Image Credit : Adidas
アディダスが発表したこのシューズは、靴全体に同じ素材のTPU(ポリウレタンの一種。ゴムのような柔軟性と耐油性に優れている)が使用され、接着剤も必要のないモデリングがされているため、寿命になれば裁断してから溶かして新しいシューズの原料にできるそう。
現時点では販売から回収、リサイクルまでのプロセスにおいてその明確化と交通整備を進めている段階のよう。
アディダスは2024年に全製品でバージンプラスチックを不使用にすることを目標に掲げており、本ランニングシューズのTPU100%再生のテクノロジーがその先駆けとなりそうですね。
Image Credit : On
Onが2022年10月から開始したランニングシューズのサブスクリプションサービス。月額¥3,380 で、100%リサイクル可能なシューズ『Cloudneo』が6ヶ月に一度サービスに登録したランナーへ届けられるというもの。
それまで履いていたシューズは送られてきた箱に入れて返送することで、リサイクルされまた新たなランニングシューズへと生まれ変わります。
気になる素材はというと、トウゴマから抽出されたヒマシ油を基に作られた『PA11』という植物由来のものなんだそう。
ボトムユニットにも高性能なポリアミド化合物の「Pebax®」が使われており、Cloudneoは、素材の大部分が植物由来であるだけでなく、100%リサイクル可能なんです。
上記いずれにも共通するのは、回収を前提にしていることからサブスクリプションを採用している点。つまり、ランニングシューズは買い切りの時代からレンタルの時代へと変わっていくのかもしれません。
Onの「Cyclon™️」はすでに利用できるサービスですが、月額\3,380。半年に一度新しいランニングシューズが送られてくるということで,実質1足2万円ほど。
いずれサイクルが効率化が図られれば、実質単価が低くなることで一気に普及していく可能性が高いと言えます。
そして何より素敵なのが世界観。私自身、このランニングシューズを履いて、プロギングしてみたいですね。
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